2−3−2 トレンチ調査

最近の地質時代における断層変位の有無を確認し,年代推定に必要な試料を採取し,断層の活動年代,活動間隔(周期),単位変位量等を明らかにするため,トレンチ調査を実施した。

トレンチ調査は,まず,平成8年度調査候補地点のうち優先順位の最も高い鹿島町栃窪南地点において実施した(図2−3表2−2)。本地点におけるトレンチの規模は,長さ約22m,幅約14m,深さ約9mである。本トレンチは,インターネット上にトレンチ調査公開情報が報告された上で,平成10年1月24日〜平成10年1月26日の3日間一般公開を行った。

その他の地点については,上記ボーリング調査結果を検討した上で,鹿島町栃窪A地点, 鹿島町橲原北地点及び同町橲原南地点においてトレンチ調査を実施した(図2−3表2−2)。トレンチの規模は,栃窪A地点が長さ約 11m,幅約5.5m,深さ約3.5m, 橲原北地点が長さ約5.5m,幅約4m,深さ約2m, 橲原南地点が長さ約6m,幅約3.5m,深さ約1.5mである。

いずれのトレンチも,法面を整形・清掃した上で,写真撮影を行い,整形した法面の地質を詳細に観察し,全ての法面のスケッチ図(原縮尺:1/20)及びその解釈図を作成した。また,スケッチ終了後に試料採取及び諸分析を行った。