(1)地層記載

トレンチB1内で見られる地層は上位より表土,B層およびC層の3層に区分される。B層は青灰色のシルト〜極細粒砂岩よりなる。未固結な段丘堆積物であると考えられる。C層はC1層,C2層,C3層の3層に細分される。C1層は淡青灰色のシルト岩よりなる。C2層は淡青灰色礫混じり中粒砂よりなる。C3層は礫岩よりなる。基質は細粒〜中粒砂からなる。C層はいずれも固結が進んでおり、中新世の堆積物であると考えられる。B層とC3層との境界に低角な断層が存在する。

トレンチB2内で見られる地層は上位より耕作土・埋土,A層,B層およびC層の4層に区分される。A層は未固結の灰色シルト層で最上位は暗褐色の腐植よりなる。B層は青灰色のシルト〜極細粒砂岩よりなる。C層はC2層とC3層との2層に細分される。C2層は淡青灰色礫混じり中粒砂よりなる。C3層は礫岩よりなる。基質は細粒〜中粒砂からなる。いずれも固結が進んでおり、中新世の堆積物であると考えられる。B層とC3層との境界に断層が存在し、N55°E,18°Nの走向傾斜を示す。断層はA層に覆われ、この地層の年代として1,240±60y.B.P.の年代値を得た。