3−6−3 ピット調査

ピット2は段丘面の形成時期を明らかにするための試料採取および地層の確認を目的とした。実施位置は図3−6−1にに示した。

ピット掘削によって観察された地層を図3−6−2に示した。ピット内で見られる地層は上位よりA層,B層およびC層の3層に区分される。A層は表土および人工の埋め土よりなる。B層はB1層とB2層との2層に細分される。B1層は粘土質のシルトからなり、B2層は中粒〜粗粒砂層よりなる。C層はシルト〜極細粒砂よりなる。

このうちC層から得られた試料から7,710±50y.B.P.の年代値が得られた。

ピット調査で確認された段丘堆積物は約2mの層厚があり、下位には凝灰岩が確認された。ボーリングでは深度10mまで砂礫・シルト・泥炭などとなっれいるが、上部3mはピット調査で見られた堆積物と層相から対比される。この層相の対比から段丘面が連続したものであり、ここで見られる高度差4.4mはこの段丘形成後に断層活動によってもたらされた累積変位とすることができる。