(5)大野城市JR大野城駅−太宰府市向佐野〔文献Eの大利断層〕

低位段丘面を変位させている低断層崖らしき(比高2m以下)リニアメントが断続的に認定できる。文献EやFでは、河谷の左横ずれ屈曲も示されている。このリニアメントを横切る西暦 664年に築造された水城の跡は、変位は見られない。水城跡で断層を横切る方向で実施した電気探査(比抵抗映像法)では、断層位置を挟んで、比抵抗分布に変化が見られたが、地層のずれとしては確認できていない。すなわち、このリニアメントは、活断層である可能性はあるが、

少なくとも7世紀以降は活動しておらず、今回はその具体的な性状は確認できなかった。