3−5−9 将来の地震活動

今回の検討で得られた上記のパラメータから見ると、将来水縄断層系で生じるであろう地震は、次のようになる。

・発生する場所:今回の調査では水縄断層系が複数の地震断層のセグメントからなるかどうかについてのデータは得られていない。

こでは水縄断層系の総延長が活動すると考える。

・地震の規模:発生する地震の規模はM=7程度と考えられる。

・発生の時期:断層系を1つのセグメントとしてみて、最新活動時期として筑紫国地震を考えると(断層の活動間隔−最新の活動時期)の値は、断層の活動間隔が12,000年であるから、約10,000年となる。

よって、水縄断層系の活動によるマグニチュード7程度の地震の差し迫った発生の可能性は小さい。なお、図3−5−3に示したように、本断層系の東端付近では、マグニチュード3以下の地震が近年も観測されているが、このようなマグニチュード6程度以下の地震活動については、今回のような調査方法では検討対象とはならない。

表3−2−1−2−1  既往文献における水縄断層系の記述 (1)

表3−2−1−2−2  既往文献における水縄断層系の記述 (2)