(2)まとめ

調査地区を通る2条のリニアメントの各々について試掘調査(筋掘り)を行った。

西側のリニアメント上のトレンチでは、基盤の関門層群と花崗閃緑岩を境する断層が確認された。

東側のリニアメント上では、新期段丘構成層(約11,000年BP)を変位させ、5世紀の遺物包含層には変位を与えていない断層が確認された。変位のセンスは、山側(北東側)落ちである。

この結果より、本地区で確認された断層は、11,000年以降〜 1,500年BP間に少なくとも1回活動し、1,500年BP以降は活動していないと判断される。