(4)福井東側地震断層に対する調査結果のまとめ

以上の結果を総合すると、福井東側地震断層に関しては以下のように取りまとめることができる。

@ S波反射法弾性波探査結果の再解析、ボーリング調査・トレンチ調査の結果、福井東側地震断層の存在が指摘されていた場所では、基盤上面の深度に変位が認められるものの、更新世後期のU層以降の地層中には明瞭な断層変位は認められない。

A トレンチ調査によって、当該箇所では1948年の福井地震による地震断層と見なすべき断層変位は確認されなかった。

B トレンチ調査により、13世紀後半から15世紀に発生した噴礫が確認された。噴礫は強い地震動によって発生すると考えられることから、13世紀後半から15世紀の間にこの地方で大きな地震が発生したことを示す。