(2)福井東側地震断層に対する調査

平成9年度に実施したS波反射法弾性波探査で明らかになった第四紀層基底深度の急変部において、その構造の詳細を明らかにするため、ボーリング調査を行うとともに、当該急変部において断層の有無や活動性評価のための資料を得ることを目的としてトレンチ掘削調査を行った。各調査の実施目的および内容の概略を図2−4にまとめるとともに、以下に示す。

ボーリング調査

反射断面から得られた地質構造を確認するため、弾性波探査測線上の5個所でボーリングを実施し、得られたコアを観察・分析することによって、鍵となる層準あるいは地層境界を確認することとした。ボーリングの掘削深度は、弾性波探査結果より30m程度とした。

トレンチ調査

弾性波探査結果およびボ−リング調査結果に基づき、福井東側断層(篠岡断層)による変位・変形が地表付近まで届いている可能性が否定できない場所を選定してトレンチを掘削し、地表付近の地層の分布および形成年代を確認する。