(1)福井地震断層に対する調査

平成9年度に実施したP波反射法弾性波探査で得られた地質構造を構成する地層の年代を明らかにするとともに、弾性波探査データの詳細な解析のため、P波反射法弾性波探査測線上においてボーリング調査を行った。各調査の実施目的および内容の概略を図2−3にまとめるとともに、以下に示す。

ボーリング調査

反射断面から得られた地質構造を確認するため、弾性波探査測線上の5個所でボーリングを実施し、得られたコアを観察・分析の後、鍵となる層準あるいは地層境界を確認することとした。1個所については 基盤までを確認し、得られた反射断面との対比を検討することとし、最終的には深度150.3mのボーリングを実施した。また、他の4個所については、田島川周辺の福井地震断層付近で実施された既存調査結果で、深度3〜4mに鬼界アカホヤテフラ(以下K−Ah:約6,300年前に降灰)が、深度30m弱に沖積層基底が確認されていることを考慮し、深度20〜30m程度の掘削を行う。

PS検層と反射断面の再解析

深層ボーリング孔を用い、PS検層を実施し、ボ−リング結果を併せて、昨年度実施した反射断面を再解析する。