(4)測定作業

マルチチャンネル方式の測定は、地下構造を勘案して西から東へ向かって行い、図3−3−2の測定パターン図に示すように、震源と一連の受振群を順次ずらしながら実施した。受振器群は予め同時計測チャンネルの2倍程度の受振器を配置・接続しているので、探鉱機そばにあるロールアロングスイッチを切り替えることで所定の受振器群を設定した。

測定データは、観測日ごとに分けてカートリッジ形式の磁気テープに記録した。

測定に関して、県道や国道8号線および河川などを通過するため、受振器設置や発振が不可能な区間が発生した。高圧線通過区間では電磁誘導信号などのノイズが混入し、また、道路下の埋設管を伝わるノイズなども部分的に発生した。

これら現地状況を以下に示す。

測線区間(m)        現地状況その他    

820〜1,760 県南水道の埋設管あり

埋設管を伝わる波振幅大

道路反対車線での発振へ変更

990〜1,900 高圧線のハム信号混入

相互相関前のデータ記録

1,515〜1,525 交差点のため受振器 dead

1,590〜1,600 橋のため受振器 dead

1,600〜1,620 橋近傍発振不可能

2,180〜2,185 県道との交差点 受振器 dead

2,170〜2,200 〃 発振不可能

2,765〜2,800 国道8号線   受振器 dead

2,770〜2,790 〃 発振不可能

3,075〜3,080 橋のため受振器 dead

3,100〜3,115 橋および工事入り口 受振器 dead

3,080 橋のため発振不可能

3,100〜3,120 〃 発振不可能

3,560〜3,570 県道交差および橋 受振器 dead

〃 発振不可能

4,150〜4,180 北陸自動車道 ボックスカルバート

4,410〜4,420 クレーン入り口 受振器 dead

4,445〜4,450 県道交差点  受振器 dead

4,440m 発振不可能

4,535〜4,570 測線はクランク状折れまがる

4,550〜4,570 クランク状測線のため発振ナシ

4,760〜4,985 末政部落 部分的にピックスタンド使用

5,060〜5,370 高圧線のハム信号混入

震源は4トンのトラック搭載形式であることから、震源車前後を含めて20〜30m区間の片側交互通行規制を行った。測線当該道路の交通量は多くないが、通行への支障がないように図3−3−3に示すように交通誘導員を配置して規制した。