5−4−7 畑野・寒川断層

(1) 長谷川ほか(1999)はトレンチ調査に基づき畑野断層の活動履歴を次のように推定している。

@ 最新活動時期:770±75〜625±80yBP(420yBP以降の活動性も否定できない)

A 1つ前の活動時期:3,750±100〜1,055±80yBP

B 2つ前の活動時期:4,500±130〜3,980±130yBP

C 活動間隔:約1,500〜2,000年

(2) 上野田トレンチ調査結果から,畑野断層の活動履歴を以下のように推定した。

@ 最新活動時期:1,840±50yBP以降

A 1つ前の活動時期:2,170±80〜1,840±50yBP

B 2つ前の活動時期:>2,550yBP

(3) 市木トレンチ調査の液状化が940±70yBP以降に発生したことから,すぐ南側を走る畑野断層が940±70yBP(AD980年)以降に活動した可能性がある。

以上を総合し,畑野断層の活動履歴を以下のように推定する。

@ 最新活動時期:770〜625yBP(420yBP以降の活動性も否定できない)

A 1つ前の活動時期:2,170〜1,840yBP

B 2つ前の活動時期:4,500〜3,980yBP

C 活動間隔:約1,000〜1,500年

D 経過時間率:0.4〜0.8(420yBP以降の活動を仮定すると0.3〜0.4)