5−3−6 石鎚断層,畑野断層,寒川断層の連続性

石鎚断層では,新居浜市大生院から土居町西森区間が,変位地形から活断層と推定され,土居町西森以東は,第四紀後期に活動した証拠は得られていない。石鎚断層が東方で活動性を失うのに対し,その北側約500mの所で石鎚断層と並走して,畑野断層・寒川断層が第四紀後期活動的な断層として分布する(図5−3−10)。

畑野断層は土居町上野から伊予三島市野田まで約8km追跡することができ,さらにその東方延長に寒川断層が分布する。したがって,両断層は,個々の断層と区別することは困難であることから,連続した活断層と推定した(畑野・寒川断層)。

石鎚断層と畑野・寒川断層は500m以内に接近しており,独立したセグメントを示す特徴がないことから連動する可能性は十分に考えられる。