5−3−4 小松断層と岡村断層との連続性

愛媛県(1999)は,川上断層東部と小松断層が連続するのに対し,川上断層(岡田,1972)が桜樹屈曲で性状が異なることから,川上断層東部を小松断層と再定義した。

また,小松断層と岡村断層との間には約2kmの右ステップがあり,上下変位の方向から,小松断層と岡村断層との間で引張バリアを形成している(図5−3−7)。

また,後藤・中田(1998)およびGoto & Nakata(2000)は,川上断層東部(小松断層)は西条市氷見からさらに東方の西条市市街地まで延長し,その部分が北側隆起を示すことから,川上断層東部と岡村断層が異なるセグメントを構成すると推定している(図5−3−8)。

いずれの場合も,両断層は異なるセグメントと評価することができる。

図5−3−6 伊予断層,川上断層,小松断層の分布形態

図5−3−7 後藤・中田(1998)による川上断層,岡村断層の連続性