(2)調査結果

ボーリング調査は,地形判読結果および地表踏査結果を考慮し,逆向き低断層崖の東方延長上の水田で,推定される断層位置を挟んで2本(孔間隔20mで北からIe−1,Ie−2)実施した。

各ボーリング孔の層相の特徴を以下に記載する。

e−1 孔口標高:EL=59.31m,掘進長:10.00m 

Ie−1の地質構成は,深度1.7mまでは低位段丘堆積物が,それ以深は岡村層相当層が分布する。

低位段丘堆積物は,褐色を呈した礫混じり砂と暗灰色を呈したシルト混じり砂礫からなる。礫は径1〜5cmの泥質片岩礫(亜円礫〜扁平板状礫)からなる。

岡村層相当層は,径1〜10cmの半くさり礫化した泥質片岩礫(亜円〜扁平板状礫)を主体としたシルト質〜シルト混じりの砂礫からなる。

Ie−2 孔口標高:EL=59.31m,掘進長:10.00m

Ie−2の地質構成は,深度3.5mまでは低位段丘堆積物が,それ以深は岡村層相当層が分布する。

低位段丘堆積物は,褐色を呈した礫混じり砂と暗灰褐色を呈したシルト混じり砂礫からなる。礫は径1〜3cmの泥質片岩礫(亜円礫〜扁平板状礫)からなる。

岡村層相当層は,径1〜5cmの半くさり礫化した泥質片岩礫(亜円〜扁平板状礫)を主体としたシルト質〜シルト混じりの砂礫からなる。なお,深度8.30〜8.95mにかけては,径5〜20cmの珪質片岩の玉石を介在する。