2−5−1 調査目的

反射法地震探査とは,異なる弾性波速度(P波・S波速度)を有する2つの層の境界では上 方から入射した弾性波の一部が反射して地表に戻ってくる性質を利用した探査手法であり,地 盤の地下構造を求める方法としては最も有力な探査法のひとつである。反射法地震探査の主な 特色は,以下のとおりである。

@ 堆積層などの弾性波 速度の変化を伴う地質構造であれば,観測された人工地震の反射記録を処理して,その地盤の断面図を作成することができる。

A @と同時に,各地層の弾性波速度を求めることができる(速度解析)。

B 比較的容易に深い地層の探査が可能であり,また,深部に低速度層・断層などが,ある場合でも解析できる。

C デジタルデ−タ処理のため,解析に個人の主観が入ることが少ない。

本調査では,松山市高井町の川上断層(重信断層)と西条市氷見の川上断層(小松断層)で,断層の確認およびトレンチ位置決定の基礎資料を得るため,反射法地震探査を実施した。

図2−5−1図2−5−2に解析測線位置図を示す。表2−5−1に探査数量,表2−5−2に探査諸元を示す。

表2−5−1 反射法地震探査数量表

表2−5−2 反射法地震探査諸元