6−4−3 テフラ分析結果

今回、年代指標となるものとして、主として14C分析による年代値を行っているが、それに加えて平久里下地区では、テフラが認められたため、それらの分析を行った。

テフラ層は平久里下地区で実施したボーリングの内、No.C(H11年度実施)、HG−4,HG−5の3孔で認められた。産出深度は約5.5m〜6.0m程度であり、標高は43.5〜44.0程度となる。

産出したテフラは3試料ともガラスの屈折率や、その性状から同一のテフラであり、鑑定の結果、K−Ah火山灰であることが確認された。なお、このテフラの噴出年代は、7300年程度とされている(福沢、1995)。以下に、テフラ(主としてガラス)について、その特徴を示す。

微細な(e.x.0.5o)、無色〜淡褐色のバブルウオール型火山ガラスを主体とする。有色鉱物は全く認められない。なお、水流の影響を受けて円摩されたような様子は認められない。