6−3 鴨川地溝帯北断層・鋸南地区

鋸南地区では、平成10年度調査によって、リニアメントは山地部と低地部の間に被高差30m以上の急な崖地形として観察され、保田地区では地すべりが発達し、リニアメントは不明瞭となる。段丘面は河川に沿って分布するが、河川の流れに調和的な方向に発達しており、一定の方向性を持つ直線的な縁辺地形や、高度差等は確認できない。全体的には、リニアメントの延長部が段丘面を横断する部分は、ほとんど無い。わずかに確認できたリニアメントの延長上にあたる段丘面には、変位地形は認められなかった。平成12年度調査では、リニアメントの延長上にあり保田川沿いに認められる比較的高位で、広く分布する段丘面の年代についての測定を行った。