6−3−1 14C年代測定結果

鋸南地区では、1試料の年代測定を実施した。

表6−3−1 鋸南地区年代試料分析結果一覧

今回測定した結果からは、1410±40年前という結果が得られた。一方、宍倉(1999)によると、保田地区の段丘面を保田T〜Wに区分し、そのうち保田T面の離水年代を6000〜3950年前としている。今回年代測定を実施した段丘面は、保田T面に対比される。従って、今回得られた年代は、新しい年代値となっている。この理由として、現地では地すべりが発達しているため、段丘面形成後の新しい堆積物について、測定を実施した可能性が高いと考えられる。そのためここでは、宍倉(1999)より該当段丘面の年代値を約3950年〜6000年前とする。その場合、6000年前以降にリニアメント延長部にあたる段丘面が形成され、その後には、断層は活動していないと考えられる。従って、地質断層の存在の可能性はあるが、積極的に活断層が存在する証拠は得られなかった。