（２）中部地区（上畑〜金束〜大作）
リニアメントは主として、山地部に認められるものと、山地と丘陵（崩壊地）の境界に遷緩線として認められるものとがある。上畑〜金束にかけては、リニアメントは山地と崩壊地との間に認められる。また、地すべりが発達しており、山間の低地には、谷中分水嶺が３カ所程度認められる。この谷中分水嶺の地形は、地すべり地の内部に認められ、地すべりによって形成された可能性が高いと判断した。金束〜大作にかけては、リニアメントはほぼ山地部を通過する。また、大作地区では、リニアメント通過位置が、ちょうど礫岩と泥岩との境界にあたっており、リニアメントは岩相の違いによって生じた可能性が高いと考えられた。なお、この地区のリニアメントのランクは一部Ｃをのぞき、Ｄ〜Ｅに相当する。そのため、今後調査を実施する必要性は低いと判断した。