2−3−1 ・保田層群

主に新第三紀前期中新世に形成された,比較的軟質の砂岩,泥岩,凝灰質砂岩・泥岩などからなる地層群。下位より増間層,青木山層,富山層,江月層からなる。

増間層は主として泥岩と砂岩の互層からなり,頻繁に白色凝灰岩を挟む。青木山層は主として泥岩からなる。富山層は主として砂岩泥岩互層からなる。江月層は主として泥岩から成る。保田層群には火成岩類の貫入が見られる。

保田層群の特徴として、地層自体が非常に激しい変形、剪断を受けていることがあげられ、整然ときれいに積み重なった地層は、ほとんど見受けられないとされている(千葉県1998)

平成11年度調査を行った岩井、平久里下調査地区付近の保田層群は、リニアメント北側の丘陵地及び低地部に分布する。岩相は、泥岩及び砂岩層から構成されるが、全体的に破砕されており、粘土化する。また岩井地区では、玄武岩の貫入等も認められた。また、浸食されたなだらかな丘陵地を構成する。平久里下地区では、保田層群はリニアメント北側に分布する。その岩相は、変質し粘土化した基質中に、砂岩、蛇紋岩等の礫が混入し、引き延ばされたような産状を示す。