(5)e 含有量の推定

回折X線の強度は,結晶相物質の含有量・鉱物種類(化学組成,結晶構造)・結晶度・粉末粒子の形状・大きさ・方位・測定条件・混合物全体のX線吸収係数などによって決定する。これら主要な要素のみについてみても鉱物の種類によって異なり,また同族の鉱物であっても異変があり,同じ結晶面の回折強度が一定の強度を示すとは限らない。従ってX線回折より得られる結果は,あくまでも定性的なものであり,量的な評価はある程度相対的なものである。