(2)地形地質精査結果

調査地の段丘面区分図を図3−2−10−1図3−2−10−2に示す。

地形地質精査の結果は以下の通りである。三本木面は標高約70〜80mに分布する。倉石中学校付近より西側では、三本木面は面の保存が良く非常に平坦であるが、倉石中学校付近から東側では、北側の山地からの小河川によると思われる、深さ2〜5m、幅60〜80mの谷地形(沢すじ)が数条認められ、起伏が大きくなっている。また、三本木面の浸食面であると考えられる、三本木面よりも一段低い面が中市小学校の東方に認められる。更にその東には尻内面1の形成以降の、かなり新しい扇状地が認められる。尻内面1は標高60〜70mに分布し、倉石中学校よりも東側に広く分布する。非常に平坦で、集落・水田になっている。また、尻内面1よりも2〜3m低い、尻内面1の浸食面も分布する。

調査地域の三本木面は、上記の通り、折爪断層北方の撓曲を横断する部分とそこから東側では面がかなり浸食を受けており、原地形がほとんど存在していないと考えられた。したがって、撓曲による変位量を把握できないと判断したため、測量は実施しないこととした。