１−２−１　地形・地質精査

平成８年度の調査結果を踏まえて、両断層の活動履歴を把握するのに有効であると考えられる地点を中心に、地形面及び断層変位地形等のデータの確認および補完のため、詳細な地表踏査を行った。地表踏査にあたっては、分布する地層・岩相、地層の走向・傾斜、地形面の形態・分布状況、想定される断層による変形等の現象との関連性について特に留意しながら調査を行った。

地形･地質精査の範囲を図１−２−１及び図１−２−２に示す。調査範囲は、両断層について約２．５ｋｍ２ずつ、あわせて約５．０ｋｍ２である。

地表踏査では、断層露頭や鍵層等の重要露頭についてスケッチを行うともに、火山灰について分析用の試料を採取した。

また地表踏査は、空中写真による地形判読を適宜加えながら行った。使用した空中写真は、平成８年度調査と同じ、昭和２２年（１９４７年）米軍撮影の縮尺４万分の１及び昭和３７〜４３年（１９６２〜１９６８年）国土地理院撮影の縮尺２万分の１の空中写真である。使用した空中写真の番号等を、それぞれ表１−２−２及び表１−２−３に示す。