(1)地質構造概要

地質構造は入内川を境に異なっている。入内川(断層)の西側では新第三系中新統、鮮新統及び第四系更新統が浅く分布し、新第三系は一般に急傾斜で、いくつかの断層で分断されて複雑な地質構造をなし、更新統の八甲田第1期火砕流堆積物・岡町層・八甲田第2期火砕流堆積物や段丘堆積物の一部は10゚〜20゚の緩傾斜で平野側(北〜北東)に傾いているのに対し、東側では主に更新統の八甲田第2期火砕流堆積物及び完新統が分布しており、それらより下位の地層(主に新第三系)はボーリング資料により地下深部に分布していることが判明している。このように入内川を境にして地層の分布・構造に差異があることを根拠にして、入内川に沿ってほぼ南北方向に入内断層が推定されている。