3−2−1 概 要

音波探査の結果、音波探査測線E−300が活動履歴及び活動性を解明する上で好条件を備えていると判断されたため、E−300測線上の2箇所において地質情報を得るため、海域ボーリング調査を実施した。ボーリングの工法は、調査地点の水深が30〜35m程度と深いため、台船式足場を用いた傾動自在型試錐工法で行なった。

ボーリング調査位置は、「地層面の追跡」を念頭において、断層の下盤(bP6−1)と断層の上盤に近い地層の撓曲帯中(bP6−2)に設定した(図3−11図3−12)。また、ボーリングの掘削深度は、沖積層と推定される地層(a層)とそれに続くb層、その下位のH層(上・中部更新統と推定される)表層部を確認できるよう計画した(表3−2)。

ボーリング調査予定地点付近の海底には、通信ケーブルが敷設されていることから、位置決定に先立ち磁気探査を実施し、事前にケーブルの有無を確認した(巻末資料に掲載)。

表3−2.ボーリング調査一覧表

図3−11.ボーリング調査位置(ブーマー測線上)

図3−12.E−300測線(ブーマー)断面とボーリング調査位置