1−1 目的

北由利断層は、由利丘陵の西端付近を海岸線に沿ってほぼ南北に延び、新第三紀層を大きく変形・変位させている断層である。しかし、本断層は陸域では第四紀後半に活動した明瞭な証拠はなく、“活断層としての北由利断層”は、海域に伏在している可能性も指摘されてきた。

以上のことから、「北由利断層に関する調査」は、陸域をはじめ海域をも含めた広い範囲での地質構造を調べ、その上で第四紀後半に活動している断層およびその活動性を明らかにすることを目的とし、平成14年度から平成16年度にかけ実施してきた(図1−1図1−2)。