7−5−1 秋田沖の海底地質構造

全体の構造を見るには測線RSA884LM、RSA894LMの長い測線が有効で、大規模な堆積盆地 (石油公団1988)が読み取れる。

(1) 今回の分帯でB層下限(女川層基底付近相当)とした中新統が堆積盆地の基底部、深度6,000m付近に達し、秋田沖の特徴的な構造を成している。

(2) また、約90万年前のG層も測線RSA883LMでは最大2,000mの深度に達している。

(3) 測線RSA884LMでは堆積盆地の西端部は逆断層が境界となる。ここでは海底地形面の隆起を伴い活断層であると考えられる。

(4) 一方、RSA894LMでは厚い堆積物は同様に解釈されるが、西端部の構造は不明瞭である。

(5) 堆積盆地内にはいくつかの背斜構造があり、東及び西傾斜の逆断層が関与していると考えられる。北由利断層はこの内の一つ、沿岸海域における東傾斜の逆断層である。