5−3−3 反射法の解析原理

CDP編集後、地下の一点からの反射波に着目すると、反射波の反射時間(T )と発震点・受振点間の距離(オフセット距離 X )およびその反射点まで波の速度(V )とは、近似的に以下の関係がある。

式1

速度 V を与えた時、反射時間とオフセット距離は双曲線の関係にあると言える。この関係を用いて、種々の速度 V を仮定してそれぞれのオフセット距離に対応する反射時間をオフセット距離 0 の反射時間に補正する処理(NMO補正)を行うと、真の速度を与えた時のみ反射波は同一時間 T0 に並び、これを足し合わせる(重合する)ことで雑音の少ない反射波を得られることになる。この速度 V はRMS 速度と呼ばれ、平均速度より数%大きい。

図5−3−1 バイブロサイス反射法作業概念図

図5−3−2 共通反射点(CDP)法概念図