3−5−3 酸素同位体ステージ5a(約8万年前)

同位体ステージ5aに相当する段丘は、米代川北岸の東雲台地において、より高位の段丘面に対して蛇行した河崖を形成する。シルト分に富んだ河川成礫層を主体とし、挟在する砂層から喜界葛原テフラとみられるガラスが検出された。この時期、最終間氷期後半の海退に伴って、米代川河道はほぼ現在の位置に限定された。

浅内沼測線付近の古期砂丘では、阿蘇4テフラの上位にも砂層が分布しており、古期砂丘の成長が継続したとみられる。

能代断層沈降側は、同位体ステージ5e〜5aの大半は海域であったとみられる。