(3)微化石(珪藻・有孔虫・花粉)分析

a.珪藻分析

珪藻は第四紀の古環境(海水〜淡水)復元に用いた。珪藻は大きさが数μ〜数十μmの単細胞藻類で、水分のあらゆる環境に適応して生育し、環境によって種類が違う特徴がある。

分析者による分析方法、判定結果、および判定上の留意点等の詳細は巻末資料に添付する。

b.有孔虫分析

有孔虫は海生の原生動物で、その殻が堆積物に残されたものを用いる。殻の形状から種類を同定し、時代判別や海底・表層水環境などの環境推定に用いた。

これらは、ひとつの試料から200個程度の数を目安に抽出するが、本調査では有孔虫化石は得られなかった。

c.花粉分析

堆積物中の泥には当時の植物花粉が含まれる。この花粉を抽出し、花粉の外形や構造を観察して種類の同定や数などの統計処理し、当時の森林相や樹木と草本類の構成比などから古植生・古環境・地層対比などを行う試料とした。

特に、堆積層の形成と森林相の変化は既存の研究成果などと対比して堆積年代を推測するのに有効とされる。

分析者による分析方法、判定結果、および判定上の留意点等の詳細は巻末資料に添付する。