(2)加木屋層

加木屋層の上面を基準面として変位量を算定した(図7−4−2参照)。

加木屋層の堆積年代は、以下のように推定した。

@基本事項

本調査地域の知多半島北部には、尾根上に加木屋層が広く分布しているが、調査地の南に隣接する地域では武豊層、さらに知多半島南部では野間層が分布する。

表7−4−102

A前提条件

加木屋層と武豊層には内包する礫の状態や地形の条件及び分布が連続することからから、同時代の堆積物と考える。野間層は明瞭な平坦面を残しているので、加木屋層より新しいと考える。

加木屋層と武豊層の分布から、これらの地層を形成している礫は、北西から供給されていた。すなわち、加木屋層と武豊層が堆積した年代には、濃尾平野・伊勢湾はまだ低地になっていなかった。濃尾平野南部が河床的な環境にあり、礫層が卓越していた時に堆積した地層は、海部累層の基底のAm1火山灰層より古い、第三礫層〜弥富層に相当する。

B年 代

加木屋層は野間層より古いので、30万年より新しくならない。

加木屋層はAm1火山灰層より古い。Am1は62万年前の堆積物と報告されており、関東地方でAm1と対比されている火山灰層は、40万年〜50万年前の堆積物と報告されている。したがって第三礫層〜弥富層の堆積年代は約50万年前と考えられ、加木屋層の堆積年代は50万年を採用する。