(3)極浅層反射法探査

<a、b−測線>大府市月見町(大府高校グラウンド)

大府高校のグラウンドで実施した。ここは、大高−大府断層が横断する可能性がある地域であり、空中写真の判読によって2本の沖積面に段差地形が認められた。この段差が活断層に伴う変位地形である可能性があったため、極浅層反射法弾性波探査を実施した。その結果、段差の下に2本の明瞭に常滑層群を切断する断層が確認できた。沖積層の厚さは数mと浅く、極浅層反射法の記録から沖積層の変位は判読できなかった。

<a−測線(S波)>大府市月見町(大府高校グラウンド)

大府高校グラウンドの表層部の断層の存在を確認するため弾性波速度が遅いS波(板叩き法)を利用して観測を行った。P波の観測とやや異なった記録が得られた。

 S波は、地下水の影響を受けないため純粋に地層の分布を表示している可能性がある。断層の位置は、P波の弾性波探査と同様な位置で得られた。また、地層は深度1m付近の表層まで断層で切断していることが確認できた。

<c−測線>大府市江端町(みどり公園北側)

地層の切断が直接確認できなかったが、みどり公園と市道大府共和線の間(測線bP45付近)から常滑層群が急傾斜し、測線の西端(bP50付近)に断層の存在が推定できる(図4−2参照)。

図4−1 大府高校周辺の調査位置図

図4−2 極浅層反射法探査結果(C−測線)