1−1 まえがき

阪神・淡路大震災は、活断層による内陸の直下型地震が大都市地域を直撃し、甚大な被害をもたらしたものであるが、中部地方は、日本でも最も活断層の分布密度が高い地域である。本県内にも現在30条の活断層の存在が確認されている。

平成7年度の『愛知県直下型大地震対策調査研究活断層分科会』では、本県を活断層分布の特徴と地形・地質特性に基づき、対象面積等も考慮して13ゾーンに区分した。13ゾーンの活断層の調査の優先度を、人口・産業・その他社会基盤に基づき検討した。その結果、4地域(知多北部・衣浦東部地域、尾張西部地域、尾張北東部・西三河北部地域、名古屋市地域)が最も活断層調査の優先度が高いと判断された。

本年度、活断層調査を実施した知多北部・衣浦東部地域は、加木屋断層・高浜撓曲崖等の活動度の高い活構造が分布し、沖積平野の下にもこれらに関連する活断層の分布が否定できない地域である。また、この地域は宅地造成等が進み人口の密集地となり、さらに産業の集積度が高く、交通の要衝となっている。

なお、本調査は、科学技術庁の「地震調査研究交付金」を受けて実施した。

本調査における調査数量及び調査地点位置を、表1−1表1−2−1表1−2−2および図1−1に示す。

表1−1 調査地点位置及び数量一覧表

図1−1 調査地点位置図

表1−2−1 調査数量表(1)

表1−2−2 調査数量表(2)