(4)椋本断層の活動時期

以上の検討結果から、椋本断層の活動時期について検討する。

椋本地区の各トレンチで推定された断層の活動時期は以下のとおりである。

・ 主断層FM1:約5万年前以前(段丘形成途中)、及び約5万年前以降活動

・ 副断層FM2:約5万年前以前、約3〜5万年前、及び約3万年前以降(〜770yBP以前)活動

・ 副断層FM3:約3.5万年前以前(〜約5万年前)、約2.5〜3.5万年前、及び2.2万年前以降に活動

副断層FM2、FM3 は主断層FM1の活動と連動すると考えられる。したがって、椋本断層は以下の時期に活動したと推定される。

@ 約5万年前以前

A 約3.5〜約5万年前

B 約2.5〜3.5万年前

C 2.2万年前以降

以上の活動時期を図3−1−2に示す。ただし、前述のようにトレンチTM1での活動は2回以上、トレンチTM3での活動も3回以上と考えられる。椋本断層全体では活動回数が4回以上の可能性があり、このうち、最近5万年間では3回以上と考えられる。図3−1−2は断層の活動回数ではなく、“活動時期の範囲の可能性を示す図”と解釈すべきである。

段丘形成以降(最近5万年間)の活動を対象として、椋本断層の活動間隔を推定すると、  

・ 約5万年前〜現在(約5万年間)に3回以上活動(インターバル2回分以上)

・活動間隔25,000年以下となる。

通常はトレンチ調査によって推定されたイベント回数を断層の活動回数に読み替える。しかし、本調査の場合、主断層の活動回数が推定困難であること、副断層の活動回数が断層帯全体の活動回数を代表するとは考えにくいことの2点を考慮して、断層の活動回数及び活動間隔をこれ以上特定できないと判断した。

図3−1−2 椋本断層の断層活動総括図