(3)地質断面図

スケッチ,壁面観察および調査ボーリングの結果,予察〜テストピットによって認められた礫層上面の標高差は,河川によるチャネル構造であることが明らかとなった.

ほぼ同一地点でも予察時に計測した礫層上面の標高と,トレンチ,ボーリングでの礫層上面の標高が微妙に異なる場合がある(図3−3−1−7).砂礫〜砂の上面はチャネルやバーなど河川堆積物の基本的な構造により,かなり凹凸に富んでいると推定される.ボーリング調査によって,活断層の位置はトレンチ調査を行った箇所からは,はずれている.これは,チャネル構造を断層変位と見誤ったからである.

しかし,砂礫層は断層変位を受けていないと判断される.まず,断層の前後のボーリングコアでは砂礫層基底に差がみられるが,全体を通してみると,断層を境に変位しているわけではない.これは,望来層と当別層に浸食に対する抵抗性が異なるため,断層付近が滝になりやすく,当別層が深く浸食され淵となるためである.

また,断層前後での砂礫層の厚さはほぼ同じであり,砂礫層堆積時に断層が活動したという様子もない.砂礫層上面は,前述したように,凹凸が著しく,断層上盤側が必ずあがっているというわけではない.

以上のことから,本地点の堆積物は断層変位を受けていないと判断した.

図3−3−1−7 地質断面図(一番川南部)(縦1:100横1:200)