3−2−3 地質

地層は,下位より前期更新世の富川層,後期更新世の段丘堆積物(1面,2面,2'面,3面),沖積層が分布する.

富川層は,中部層,上部層が宗山川,水無川の川沿いおよび,桜岱の丘陵地で観察される.中部層は,下位より,Rosseliaの生痕密集帯を伴い貝化石(キリガイダマシ,オオノガイ?,二枚貝)を含むシルト質砂岩,平行層理が発達した砂岩層(ストームサンドシート),層理の明瞭なシート状礫岩・砂岩互層,生物擾乱をともなうシルト質砂岩層,炭質物に富む砂岩・礫岩互層からなる.上部層は,中礫〜大礫を主体とした礫層からなる.

1面堆積物は,標高50m前後の地形面を形成しており,調査地域では褐色ロームからなる.段丘礫層がみられず,下位の富川層に直接接している事から侵食面と思われる.ハンドオーガーでは,褐色ロームの基底付近で,白色細粒火山灰(Toya?)がみられた(図3−7−1).2面は,標高50m前後の小規模だがやや平坦な地形面を形成しており,標高40m前後まで撓み下がる.段丘礫層を伴い,ロームの特徴は1面とほぼ同様で,火山灰(Toya?)が2枚はさまれる(図3−7−2).1・2面にくらべて,2'面は,ロームが礫混じりとやや粗粒な傾向をしめし,灰褐色土壌をともなうなど,他の段丘構成層とは異なる(図3−7−1).ただし,この地形面は遺跡が知られており,かつて粘土採取を行なっていたことから,人工改変の影響の可能性もある.3面は,標高20m前後の地形面を形成している.細小股川で観察でき,青灰色の細粒砂層の上位に,泥炭層が覆う.泥炭層中には,白色のテフラがはさまれる.桜岱付近では,白色の粘土が主体となる.泥炭を挟む砂混じり粘土である(図3−7−1図3−7−2図3−7−3,).

沖積堆積物は,河川沿いに分布する.桜岱では,宗山川の下流に河川の蛇行による側方侵食と思われる地形が見られる.下位より,砂礫堆積物,砂質シルト,黒色腐植土からなるが,礫層を覆う砂質シルトを欠く場合もあり,側方変化が著しい(図3−7−3).腐植土中には,Ko−d,B−Tmが認められる.