(7)地質構造

調査海域の地質構造を把握するために、B層(音響基盤)上面の等深線図を等深線間隔50mで作成した。B層上面の読みとりには、主にマルチチャンネル音波探査の深度変換断面を使用したが、調査船が入れなかった沿岸域については、海上保安庁水路部「若狭湾東部」のスパーカー音波探査記録を補完資料として使用した。音響基盤上限面図を図2−3−3−8に示す。

B層上面の形状は、沿岸部平坦面、居倉沖平坦面、大樟沖平坦面および沖合平坦面の4つの平坦面と、これらを境する急斜面とで特徴づけられる。

沿岸部平坦面は、海上保安庁水路部のスパーカー音波探査記録で確認され、越前岬北方の大石付近、玉川〜梅浦付近および大樟〜干飯埼付近の沿岸部にいずれも幅1km以下の狭小な分布を示している。これらの平坦面は沖合に向かって緩やかに傾斜しており、小起伏を伴う場合が多く、深度は概ね100m以下である。

居倉沖平坦面は調査海域北東部に分布し、沖合に向かって緩やかに傾斜しており、深度550〜650mと推定されるが、Line1測線で確認されるのみであるので詳細は不明である。

大樟沖平坦面は調査海域南東部に分布し、南北方向および北西−南東方向のそれぞれ平行する2辺に囲まれた平行四辺形状の形状を示しており、その幅は最大約4kmである。この平坦面は沖合に向かって極めて緩やかに傾斜しており、深度は300〜450mである。

沖合平坦面は調査海域の中央部から西部にかけて広く分布し、極めて緩やかな盆状を呈している。深度は650〜800mで、最深部は盆状の中心部で越前岬の南西方に位置している。

これらの平坦面を境する急斜面は、居倉沖平坦面西縁と沖合平坦面東縁とを北北東−南南西方向に区切るF−1断層、大樟沖平坦面西縁と沖合平坦面東縁とを北北東−南南西〜南−北〜北西−南東方向に区切るF−2断層およびT−0撓曲、並びに大樟沖平坦面東縁南部と大樟〜干飯埼付近の沿岸部平坦面西縁を北北東−南南西方向に区切るF−3断層の3断層が顕著である。また、沿岸部平坦面の西縁を区切る急斜面は、海上保安庁水路部のスパーカー音波探査記録が深度100m程度までしか読みとれないことから、詳細な位置、断層の有無などについては不明であった。なお、図2−3−3−8にはB層上面が音波探査記録から確認できない範囲を示した。