(4)調査測線概要

調査測線は,秋田県仙北町から千畑町に抜ける約13q(以下では,秋田測線とよぶ)および真昼岳を越えてこの測線のほぼ延長線上に位置する岩手県沢内村を通る約11q(以下では,岩手測線とよぶ)である(図2−1−5−1及び図2−1−5−2参照)。秋田測線の中央部に千屋断層系列があると予想されている。測線の設定状況としては,秋田測線のLoc.121より西側は千畑町の市街地であり,車両の交通量も他の地域に比べ多く,ノイズレベルが高くなったが,そこより東側では,平日の工事車両や行楽日の一般車両を除けば比較的静穏であり,高品質のデータ取得が可能になった。また,岩手測線上への一般車両の通行は県道1号線付近を除けば極めて少なく,データ取得に最適な条件であった。

ダイナマイト発震点の所在地を以下に示す。

K1 秋田県千畑町

K2 秋田県千畑町

K3 秋田県千畑町中払田

K4 秋田県大曲市柳田続橋通線

K5 秋田県大曲市小友

この内,K3とK4は発震点から250m程度の距離に民家が点在しており,薬量を30kg(10kg×3孔)に減じて発震し,残りの発震点に対しては薬量を50kg(10kg×5孔)とした。